名も無き美術館
若い頃、会社を辞めようか悩み過ぎて気が変になった。夜中に寮の白い壁がぐわぁあんっと迫ってくる感覚に襲われた。このままでは自我が消える白い世界に行き、戻って来れなくなるという恐怖感で、居ても立ってもいられず飛び出し一晩中ドライブした。運転に集中する事で白い世界に行くのを止めた。